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イ・ビ・ツなトライアングル (16)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
09 /22 2010
一体どれだけ走っただろうか。

気がついたら一階の踊り場に着いていた。
身体が少しワナワナと震えている。
震えが少しおさまった時、私は一つの事実に気付いた。

タカユキ君とはじめて喧嘩してしまった-

この事実に気がついた時、私は酷く動揺した。
今までの3ヶ月間、喧嘩のケの字もない付き合いをしてきたのだ。
それがこんな簡単に崩れてしまうとは-

「山下さん」

後ろから呼びかける声がした。
後ろを振り向くと、そこにはタカユキ君がいた。

「山下さん、ごめん・・・」

タカユキ君はうつむきながら私に謝罪した。

「始めから二人で行く約束だったもんね・・・
コウイチには今回は遠慮してもらうように言うよ」

タカユキ君が悲しそうにしている。胸が張り裂けそうだ。

「待って」
「どうしたの?」
「・・・カナエに聞いてみる。それでダメだったらコウイチ君にはあきらめてもらう。
それじゃダメ?」
「いや、それで全然構わないよ!・・・でも、いいの?」
「・・・うん」
「分かった。ありがとう。じゃあ一緒に戻ろうか」
「うん!」

なぜオッケーを出したのか、と聞かれたら、キラワレルノガイヤダッタ、としか答えようがない。
私は弱い人間だ。自分のノーを押し通せないのだから。
しかし一方でカナエに断ってもらえばそれで済むとも計算していた。
私はタカユキ君と教室に戻りながら、カナエに断ってもらう算段をしていた。


つづく
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けった

2017年はほどほどに

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