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イ・ビ・ツなトライアングル (8)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /29 2010
いつものように手芸部の部活が終わり、3人で帰る集合場所に向かった。
だが、いつもと違っている事があった。
集合場所にタカユキ君の姿はなかったのだ。
いつもならタカユキ君が一番最初に集合場所にいて、私が2番目、
そして少し遅れてコウイチ君という順番だった。
私が待っていると同じような時刻にコウイチ君は現れた。
タカユキ君は依然来ない。

その時だった。私のケータイが鳴った。タカユキ君からのメールだ。

「ごめん、今日は部活でかなり遅くなりそう。先に帰っててくれない?」

先に帰る・・・先に帰る。先に帰る!?

「タカユキ、遅くなるみたいだね。今日は先に帰ろうか」

コウイチ君が話しかけてきた。私はつい、「う、うん」と返事をしてしまった。

もしかしてこれはマズいのではないだろうか。

「何してるの?帰ろうよ」

コウイチ君は普段と変わらないように話しかけてくる。
考えていても仕方ない。堂々と、という言葉が脳内でリフレインした。

私達は二人で帰る事になった。今まで一度もなかった事だ。

「山下さんはさー、タカユキのどの辺がよくて付き合ってるの?」
「うーん・・・優しいじゃないですか、タカユキ君って」
「あー、そうだね。優しいねアイツ」

笑顔がかわいいからと言うホンネはつい隠してしまった。
恥ずかしくてそんなの言えない。

「今まで誰かと付き合ったことは?」
「はじめて・・・です」
ああ、なんでそんなこと聞いてくるんだろう。早く過ぎろ時間。

「山下さん、純粋だとか純真だってよく言われない?」
「わりと・・・言われます」
「だよねー、見てたら一発で分かるもん。そういうオーラ出てるし」

他の女子はこんな会話をコウイチ君と交わすのが楽しいと本気で思っているのだろうか。
今の私にとっては苦痛でしかない。

だがもうすぐコウイチ君と別れる道だ。ゴールは近い。
そのせいで私は油断しきっていた。

「山下さんさぁ・・・あのさ、オレと付き合わない?」


はあ?


つづく
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けった

2017年はほどほどに

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