イ・ビ・ツなトライアングル (4)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /22 2010
「はじめまして」

タカユキ君の親友、西山コウイチ君は静かにこう言った。
私はその挙措があまりにも自然だったので、
少しまごつきながらはじめましてと返事をした。

西山コウイチ、まさかあの有名人とタカユキ君に繋がりがあったとは。

西山君は私の隣のクラスだ。所属はサッカー部、ポジションはFWでストライカーだ。
Jリーグが注目・・・とまでは行かないが、大学の先生はたまに見学に来るらしい。
西山君は勉強もできた。県内でも有数の進学校であるうちでランキング10位以内に常に入っていた。
(ちなみに私は400人中100番ぐらい。タカユキ君は200番ぐらい。
タカユキ君はここでも平均っぷりを発揮していた。それがなんだかおかしい。)
そして何よりも西山君はジャニーズに所属していてもおかしくないようなイケメンだった。
ここまで言えばどうして西山君が有名人かが分かるだろう。
要するに男子の間では羨望の目で、女子の間ではハートマークで見られるのが西山君と言う事だ。

その西山君が目の前にいる。
別にジャニオタでもない私だがその立ち姿は絵になると思った。

「タカユキ、彼女ができたって本当だったんだな。忙しくて会ってなかったから冗談なのかと思ってたよ」
「ウソで言う訳ないだろ。第一オレがお前にウソ付いた事なんて一度もないだろうに。」
「そうだな。スマンスマン」

そう言って西山君は苦笑いをした。

「山下さん、こいつおとなしいヤツですが、いいヤツなんで見捨てないでやってくださいね」

私は滅相もない!見捨てたりなんてしませんよと応えて苦笑いをした。

こうしてタカユキ君の親友に彼女として紹介されるという「儀式」は滞りなく終了したのだった。

つづく
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