イ・ビ・ツなトライアングル (10)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /31 2010
次の日学校へ行くと教室が幾分か騒がしかった。何かあったのだろうか?

「まーたコウイチ様にチャレンジして撃沈した女子が一名誕生だって。
これで通算10人目。二桁達成、相変わらずの撃墜王と言う事ね」

カナエがそうこぼした。それでウワサが駆け巡ってると言う事なのだろうか。
それにしては少しおかしい。
コウイチ君に振られる女子が現れるのは日常茶飯事なはずで、
こんなに騒ぎになる事はないはずだ。

「それがね、断る理由が今までと違ったんだって。今までは、
 恋愛に興味がないから(キリッ、だったのが、気になる人がいるから(キリッ
 になったんだって。それでいま一体気になる人って誰なんだろうって情報が錯綜してる所」

そうだったのか。コウイチ君の気になる人とは一体誰だろうか。
そう考えた瞬間昨日の事が思い起こされてまた怒りがフツフツと沸いてきた。

「向こうのグループは4組の篠塚さんなんじゃないかって言ってたけど。
 ユミ、何かあてとかないの?いつも3人で帰ってるんでしょ?」

その質問を聞くやいなや私は堰を切ったように昨日の話をした。
告白された事、それが冗談だった事、小バカにされて何もできなかった事etc.etc・・・

「もうアッタマきちゃう!いくら冗談でも言っていい事と悪い事があると思わない?
 一瞬でも真面目に考えた私がバカみたいだよ!もう」

それをカナエは気難しそうな顔をして私の話を聞いていた。
これは何か考えている時の顔だ。

「それって・・・本当に冗談だったのかな?」
「え?」
「いや、ユミに断られると思って冗談に切り替えた・・・とか」
「・・・」
「ごめん、今の話は忘れて。私の考えすぎね」

そう言うとカナエは真面目なままの顔で、「その話は誰にもしない方が良いよ。
あと、コウイチ様と二人で帰るの禁止。ただでさえ誤解されやすいポジションにいるんだからさ。」

そうだ。気安く二人で帰ってしまった私にも責任がある・・・のかもしれない。

「これ以上女子連のマークが厳しくならないといいんだけど・・・」

カナエは独り言のようにこう呟いた後、「まぁ、気にしてもしょうがない。
タカユキ君とラブラブする事だけ考えときなよ。せっかく付き合ってるんだからさ、ユ・ミ」
と言った。


つづく
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イ・ビ・ツなトライアングル (9)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /30 2010
無事に家に帰り着き、部屋のベッドにそのまま寝っ転がると
コウイチ君に対する怒りがフツフツと沸いてきた。
どうしてか?時間をさかのぼろう。

コウイチ君のいきなりの告白に私は頭が真っ白になった。
そう言う意味では同じだ、タカユキ君に告白された時と・・・
いや、あのときは呼び出しがあっただけもしかしたらという気持ちがあった。
今回は出し抜けに言われたのだ。
私は混乱した。どうすればいいのか分からなくなった。
とにかく断らないと・・・私の彼氏はタカユキ君ただ一人なんだから。
でもどうやって?どうすれば傷つけずに断れる?
ええい、落ち着けユミ、落ち着・・・

「冗談だよ」

コウイチ君はあっけらかんとこう言った。

「ごめん、山下さんの困った顔が急に見たくなっちゃったんだ」

冗談?ウソだってこと?だとしたらなんてタチの悪いジョークだろうか。
私は気が動転した状態だったが、「それで、満足できましたか?」と応えた。
私なりの精一杯の皮肉だ。

「うん、満足した。やっぱり山下さんは純粋だ」

そう言うとコウイチ君はじゃあ、と言って自分の家の方角へ帰っていった。

そして今に至るという訳だ。
ああ、困ったさ。畜生。

私はコウイチ君に完全にもてあそばれてた。
そりゃ怒りも沸く。どうしてあんな意地悪な事を言うのだろうか。

私はまたカナエに喋る事が増えたな、と少し冷静になりながら思って、
そのまままどろんで寝てしまった。

つづく

共同新企画「ノーコンの星空」始めました

その他
08 /30 2010
ムーさんたくさんまりもさんと4人で描くリレー漫画サイト
ノーコンの星空」始めました。

1~2週ごとに1ページずつ進んでゆきます。

どういう展開になるのかは神のみぞ知る!
みなさんお楽しみに!!

イ・ビ・ツなトライアングル (8)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /29 2010
いつものように手芸部の部活が終わり、3人で帰る集合場所に向かった。
だが、いつもと違っている事があった。
集合場所にタカユキ君の姿はなかったのだ。
いつもならタカユキ君が一番最初に集合場所にいて、私が2番目、
そして少し遅れてコウイチ君という順番だった。
私が待っていると同じような時刻にコウイチ君は現れた。
タカユキ君は依然来ない。

その時だった。私のケータイが鳴った。タカユキ君からのメールだ。

「ごめん、今日は部活でかなり遅くなりそう。先に帰っててくれない?」

先に帰る・・・先に帰る。先に帰る!?

「タカユキ、遅くなるみたいだね。今日は先に帰ろうか」

コウイチ君が話しかけてきた。私はつい、「う、うん」と返事をしてしまった。

もしかしてこれはマズいのではないだろうか。

「何してるの?帰ろうよ」

コウイチ君は普段と変わらないように話しかけてくる。
考えていても仕方ない。堂々と、という言葉が脳内でリフレインした。

私達は二人で帰る事になった。今まで一度もなかった事だ。

「山下さんはさー、タカユキのどの辺がよくて付き合ってるの?」
「うーん・・・優しいじゃないですか、タカユキ君って」
「あー、そうだね。優しいねアイツ」

笑顔がかわいいからと言うホンネはつい隠してしまった。
恥ずかしくてそんなの言えない。

「今まで誰かと付き合ったことは?」
「はじめて・・・です」
ああ、なんでそんなこと聞いてくるんだろう。早く過ぎろ時間。

「山下さん、純粋だとか純真だってよく言われない?」
「わりと・・・言われます」
「だよねー、見てたら一発で分かるもん。そういうオーラ出てるし」

他の女子はこんな会話をコウイチ君と交わすのが楽しいと本気で思っているのだろうか。
今の私にとっては苦痛でしかない。

だがもうすぐコウイチ君と別れる道だ。ゴールは近い。
そのせいで私は油断しきっていた。

「山下さんさぁ・・・あのさ、オレと付き合わない?」


はあ?


つづく

イ・ビ・ツなトライアングル (7)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /28 2010
「ちょっとメンドくさい事になってるみたいね」
カナエはめずらしく真面目な顔でこう言った。
「どうすればいいと思う?」
「うーん・・・いくつか方法はあると思うけど」
私は間髪入れずに教えて!と食い付いていた。

「まず一つ目。コウイチ様に遠慮してもらうように言う」
それは私も考えた。だが、タカユキ君の楽しそうな顔を思い出すとそれを言うのははばかられた。
それにどう切り出せばいいのか私には分からない。
加えてそれを言うのはひどくわがままに感じられた。
「でもユキじゃ言えないよね。まぁ分かってて言ったんだけど」
カナエは何でもお見通し、と言う事か。

「じゃあ二つ目。二人と一緒に帰るのを止める。」
そうすれば女子連に誤解されるのは防げる。
だが、ただでさえ少ないタカユキ君と一緒にいる時間がなくなってしまう。
それはイヤだ。タカユキ君と一緒にいたい。
「でもそれもイヤなんでしょ?」
私はクビをブンブンと縦に振った。

「それじゃあ第3の道しかないね」
カナエは静かにこう言った。私は第3の道って?と尋ねた。
「このまま堂々としている、って事」
「ユミは何も悪い事をしているんじゃないでしょ?
なら堂々としてればいいじゃない。人の噂も七十五日。
いつかこのバッシングめいた状況も落ち着くよ」
そうなのだ。私は何も悪い事はしていない。なら堂々としていればいい。
でもそれだとタカユキ君と二人で、という所は満たされない。
「そこが私じゃ解決できないのよね。ごめんねユミ、
結局役に立たないアドバイスしかできなくて。 
でも休日を利用したりすればいいんじゃない? 
デートしちゃいなよ、カップルなんだからさ」

休日にデート、か。そういえば話には出ているがまだ一度も休日にデートした事はない。
こちらから切り出すのは勇気が要るが、今度切り出してみようかな。
「それにしたってコウイチ様も気を利かせてくれたらいいのにねぇ?
なにも彼氏彼女の間に割り込んでこなくてもさぁ。
人気者の考えてる事は分からないねぇ」
カナエは肩肘を付いて手を頬に当てながらこう言った。

結局私達3人が一緒に帰る行為はしばらく続く事になった。
私としては不満も残るが仕方ない。今の状況を甘受することで妥協する事にした。
そんな中だった、あの事件が起こったのは。


つづく

イ・ビ・ツなトライアングル (6)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /27 2010
タカユキ君と付き合い始めて1ヶ月が経つ。時が経つのは早いものだ。
タカユキ君と一緒に帰ることはずっと続いていた。
が、少し前から一つ違った点があった。

コウイチ君が一緒に待ち合わせて3人で帰るようになっていたのだ。

3人で待ち合わせて私、タカユキ君、コウイチ君と並んで帰るようになっていた。
コウイチ君は「悪いね、二人の邪魔して。本当にイヤだったら言って。一人で帰るから」
と言った。
私は一人で帰ってくれと言えるほどそこまで鬼じゃない。
「とんでもない、二人は友達なんだから気にしないで下さい。私も気にしてないです。」
と応えた。

本心か、と言われたらそうではない。私はタカユキ君と二人で帰りたい。
二人でいられる時間はそう長くはないのだ。だから下校時間は貴重な時間なのだ。
コウイチ君が嫌いな訳ではない。
でも3人で帰るようになった状態には少しイラつかせられた。
一体コウイチ君は何を考えて割り込んできているのだろうか。

タカユキ君はというと、私の心を知って知らずかコウイチ君とも
私とも楽しそうに話をしながら一緒に帰っていた。
彼女と親友に囲まれて帰るのだからそりゃ楽しいかもしれない。
でも私はタカユキ君ってちょっと鈍い所があるのかなぁと漫然と思うようになった。
もちろんキライになんてなってないけど。
むしろ以前よりも自然体なタカユキ君の所作に魅せられて好きになっていた。

一方でカナエが危惧していた事が現実になろうとしていた。
コウイチ君と一緒に帰る事によって女子連の私を見る目は厳しくなっていた。
「コウイチ様と一緒に帰ってるあの女は誰?」
地味で通してきた私がこんなに目立つ事はかつてなかった。

過激な意見ではコウイチ君は私の事が好きだと言うのもあった。
もちろん過剰な思い込みの間違った話だ。だがウワサは加速する。
それが大きくセンセーショナルな間違いであればあるほどだ。

私の周囲には不穏な空気が流れはじめていた。


つづく

週間少年ジャンプ 2010年 38号感想

ジャンプ感想
08 /23 2010
お久しぶりのけった魂

けった「うーん・・・うーん・・・」
後輩「けったさん、どうしたんですか考え込んで?
そんなに考え込んでもけったさんからは何も出てきませんよ?」
けった「後輩よ、僕は決めた!これからポジティ部を設立する!」
後輩「ポジティ部?」
けった「そう、ポジティ部。」
後輩「ポジティ部てどんだけネガティブなのに何をのたまってるんですか。
最もかけ離れた部活動ですよ?」
けった「えーい、うるさい!とにかくポジティ部は明るくて楽しい事を見つけていく部にするの!
    と言う訳で善は急げだ!早速外に出てポジティブになるぞ!」
後輩「わかりましたよ・・・」

~外~

けった「何かポジティブな事はないかなぁと・・・お、あそこにいるおじいさんに話しかけてみるか!」
後輩「!?けったさんあのおじいさんはマズいです!戦争じいさんですよ!」

※戦争じいさん
後生に戦争の悲惨さを伝える事を生きがいとしているじいさん。
広島あたりに多く生息している。

戦争じいさん「それで水が欲しい、水が欲しいって言ってねぇ・・・
    水をあげようと探してきて戻るともう息を引き取ってしまっていてねぇ・・・」

けった「・・・」

15分経過

戦争じいさん「最後に水を飲ませてあげられなかった事がいつまでもこう、
     胸のつかえみたいになっていてねぇ・・・生きたかっただろうな、
     生きて水が飲みたかっただろうなと思うと今でもつらいんじゃよ・・・」

けった「・・・」

後輩「(マ、マズい)おじいさん、ありがとうございました!けったさん行きますよ!!」

けった「・・・」

後輩「ふ~なんとか脱出できましたね。けったさん、
   まぁ今平和だからよかったっていうポジティブでいきましょうよ」

けった「・・・」

後輩「けったさんさっきからどうしたんですか押し黙って?」

けった「・・zzz」

後輩「って草っぱらで寝てるし・・・まぁ昨日フーリエ懐石は
   どこに行ったら食べられるかずっとネットで探してて寝不足そうだったからなぁ。
   けったさん!けったさん!帰りますよ!」

けった「うーん・・・ママの作ったザッハートルテが食べたいよぉ・・・」

後輩「けったさんのママはそんなこじゃれたものは作りませんよ!起きて下さい!」

けった「ハッ!ふ~なんだ夢か・・・多部未華子と堀北真希を足して
    新垣結衣で割ったような子に迫られたんだけどなぁ」

後輩「帰りましょうけったさん、ポジティ部の活動はまた今度と言う事で」

けった「よし、帰るか!ポジティV!!」

結論:ああ他国に軍事を押しつけた戦争のない平和ってなんとも素晴らしいね☆


久しぶりに帰ってきて新しい企画を考えました。

これがジャンプ感想新機軸だ!!

・適当に引いたページの感想を言う

つまり手抜きと言う事だ。

156、157ページ

りボーンで復讐者が登場するシーン

復讐者ってアレですね、復習社にしたら勉強する出版社みたいですよね(知らんがな)。

268ページ

手塚・赤塚賞大募集のページ

賞入選者のコメントってどこまで価値があるのか不明ですよね。
ためになる事書いてあってもフタを開けたら突き抜ける漫画しか描けない場合もありますし。
かといって尾田先生の言う事だけ聞いときゃいいって訳でもないですし。

420、421ページ

サイレンの2枚目、3枚目

1枚目だったらゴム鞠のようなおっぱいのマリーにツッコミを入れればいいだけで楽だったのになぁ。
あ、それだからマリーか(上手くない)。
すいません、サイレンは話が複雑なんで1回離されると話がわからんとです。

416ページ

めだかで日之影先輩が戻ってくるシーン

ジャンプで戦ってる西尾維新はカッコイイなぁと思いますね。
まぁでもマイナス13組の恐ろしさはイマイチ伝わってこないですけども。

368、369ページ

保健室の死神、アシタバ君登場のシーン

ほけしにに罪はないんですけど、
無残に散っていったリリエンタールが思い起こされて涙がポロポロとこぼれるのです。
リリエンタールぁぁぁん!!

171ページ

読み切り

流石にこの設定のマンガは初めて読みました。これは新しくていいかも。
ただこの主人公ADHDだと思うんだ。

今日はこの辺で!

イ・ビ・ツなトライアングル (5)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /22 2010
「ふーん」

タカユキ君と西山コウイチ君が親友だった事実をカナエに伝えると、
カナエはあまり興味なさそうにしていた。意外だ。もっと食い付いて来ると思ったのに。

「まぁ知ってたしね。コウイチ様の交友関係ぐらい。
というかなんでユミ知らないの?常識だよキミィ」

コウイチ様。周りではこう呼ばれているのか。
そしてタカユキ君とコウイチ様の仲も常識なのか。
タカユキ君が好きなのに全く知らなかった私はどれだけ情弱なのかと嘆いていると、
カナエが「タカユキ君と付き合ってるからってユミ、
コウイチ様とあまりお近づきにならない方がいいよ。
コウイチ様のファンの逆恨み買ってもしょうがないしね」とアドバイスしてくれた。

私が好きなのはタカユキ君だけだ。

と言っても誤解を受けるような事をしていたらファンの人は聞いてくれないだろう。
コウイチ様と誰か他の女子が一緒にいるだけでファンは不快なのだろうから。
私はわかったと応えると授業のチャイムが鳴った。次は国語の時間だ。
私は席に戻って授業の準備を始めた。

つづく

イ・ビ・ツなトライアングル (4)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /22 2010
「はじめまして」

タカユキ君の親友、西山コウイチ君は静かにこう言った。
私はその挙措があまりにも自然だったので、
少しまごつきながらはじめましてと返事をした。

西山コウイチ、まさかあの有名人とタカユキ君に繋がりがあったとは。

西山君は私の隣のクラスだ。所属はサッカー部、ポジションはFWでストライカーだ。
Jリーグが注目・・・とまでは行かないが、大学の先生はたまに見学に来るらしい。
西山君は勉強もできた。県内でも有数の進学校であるうちでランキング10位以内に常に入っていた。
(ちなみに私は400人中100番ぐらい。タカユキ君は200番ぐらい。
タカユキ君はここでも平均っぷりを発揮していた。それがなんだかおかしい。)
そして何よりも西山君はジャニーズに所属していてもおかしくないようなイケメンだった。
ここまで言えばどうして西山君が有名人かが分かるだろう。
要するに男子の間では羨望の目で、女子の間ではハートマークで見られるのが西山君と言う事だ。

その西山君が目の前にいる。
別にジャニオタでもない私だがその立ち姿は絵になると思った。

「タカユキ、彼女ができたって本当だったんだな。忙しくて会ってなかったから冗談なのかと思ってたよ」
「ウソで言う訳ないだろ。第一オレがお前にウソ付いた事なんて一度もないだろうに。」
「そうだな。スマンスマン」

そう言って西山君は苦笑いをした。

「山下さん、こいつおとなしいヤツですが、いいヤツなんで見捨てないでやってくださいね」

私は滅相もない!見捨てたりなんてしませんよと応えて苦笑いをした。

こうしてタカユキ君の親友に彼女として紹介されるという「儀式」は滞りなく終了したのだった。

つづく

イ・ビ・ツなトライアングル (3)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /21 2010
田中タカユキ、高一、身長は170cm、体重60キロぐらい。
弓道部に所属している。私と同じクラスだ。
クラス内では・・・地味な方だと思う。あまり話題に上ってるのを聞いた事がない。

そんな彼をどうして私が気になっていたのか。
タカユキ君は・・・笑顔がかわいいのだ。
クラスの友達とつるんでる時に顔をクシャクシャにして笑う笑顔、
そこに惹かれていた。

クラスでも話した事はほとんどなかった。
だから告白された時は本当に驚いたのだ。晴天の霹靂、
ブーリブリチャガピガッピガッといった感じだ。

私達は付き合い始めてから一緒に帰る事になった。
私は手芸部に所属してるから、お互い部活が終わった後に待ち合わせした。

「ごめん!山下さん、待った?」
「ううん、全然待ってないよ!私も今来た所」
「じゃあ帰ろうか」
「うん」

タカユキ君を横にして一緒に帰る。なんだか不思議な感覚だ。

「山下さん、ジブリでいったら何が好き?」
「千と千尋かな。後半の静かな電車のシーンが好きなんだ。
 カオナシも大人しくなっててなんかおかしいし。」
「カオナシって言ったら今度の借りぐらしのアリエッティの監督が
 モデルらしいよ。アリエッティ、観た?」
「ううん、まだ観てない。」
「じゃあ今度観に行こうか?」
「そうだね!行こう行こう」

こんな感じの他愛ない会話が続くのが常だった。
それがたまらなく楽しいのだ。
好きな人とは喋ってるだけで幸せな気分になるというのは本当だ。
「そういえば今度紹介したい友達がいるんだ」
「友達?」
「そう、親友なんだけど」

親友、という響きにちょっとだけ違和感を持った。
私がカナエに対して恥ずかしくて使えない言葉だからだ。
親友と気軽に言えるタカユキ君が少しうらやましかった。

とにもかくにも、私はタカユキ君の彼女として紹介される事になった。

つづく

イ・ビ・ツなトライアングル (2)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /17 2010
「私、告白されちゃった」
私がそう言うとカナエは目をキョトンとした後、誰に?と尋ねてきた。
田中君に、と言うとハハハッと笑った後に、で、オッケーしたの?
と尋ねてきた。私が無言で頷くと、そっかぁと言って遠い目をした。
「ついにユミにも彼氏ができたかぁ。ハハハッ、
でも今までいなかった事の方が不思議だったよ私からしたら。
相手の田中君?前から気になってたんでしょ?スゴいラッキーだね~、
でもこれも運命ってヤツ?なのかもね。とにかくよかったよかった!」
「あのさ・・・」
「何?」
「付き合う事になったんだけど・・・まだ付き合うってよくわかんなくて・・・」
そう言うとカナエは再び目をキョトンとさせた後、ハハハッとひとしきり笑い声をあげた。
「純情だねぇ、ユミは。大丈夫、ほっといても付き合ってれば分かるよ」
「そうかなぁ?」
「そうそう。私を信じ給えよユミ。信じる者は救われる、ってね」
私は少しだけおちょくられてる気がして「もうっ!」と言った。
カナエはまぁ何か進展があったら教えてよと言って、この話は終わりになった。

カナエについて少し説明しようと思う。
カナエとは小学生からの付き合いになる。まぁいわゆる「親友」と言うヤツだ。
直接親友と呼んだ事はないが、私はそう思っている。
カナエとは何の話でもできるし、実際してきたと思う。
向こうもなんでも心を開いて話をしてくれている・・・と思う、たぶん。

これから田中君と付き合う事になる。きっと私はカナエにいろいろな相談をするのだろう。
あー、それにしても付き合うってどういう事なんだろう。

今の私には全く分からない。


つづく

イ・ビ・ツなトライアングル (1)

イ・ビ・ツなトライアングル(小説)
08 /17 2010
いつだって幸運は突然に訪れるものだ。

小学生の頃、給食にプリンが出た。
一人に一個配られるプリン。そして休んだ人の余ったプリン。
食べたい人は手を挙げてジャンケンをする。日本中のどこにでもある一コマ。
私も手を挙げたかったが、それはできなかった。
二個食べるというがめついと思われてしまう行為が挙手を躊躇わせた。
それに何より、あの男子の争いの中に入っていく勇気はなかった。

そんなとき、隣で給食を食べていたサユちゃんが、
「私、プリン嫌いなの。ユミちゃん、食べてくれない?」
と言ってきた。私は二つ返事で頷いた。
休んだ子のプリン争いが教室で繰り広げられる中、
私は悠々と二個のプリンを堪能した。

こんな事もあった。

中学生の頃、隣の県に来たルノアールの美術展。
どうしても直に観たかったルノアール。それがこの目で観られる。
でもルノアールが来ているのを気がついた時には次の日が最終日。
しかも私は次の日寝過ごしてしまって出かけるのが大幅に遅れてしまい、
閉じてしまった美術館で呆然と立ち尽くすより他に仕方がなかった。

でもそんな私を気の毒に思ったのか、
係の人が「少しだけなら見てもいいよ」と言ってくれた。
誰もいない美術館。観客は私だけ。
いつもなら大行列の絵画たちを、私は1人で堪能した。

なぜこんな事を思い出しているのかというと、
またしても幸福が突然に訪れたからだ。

―――――――――――――――――――――――――――――――

「山下さん、僕と付き合ってくれませんか?」

高1の夏、私は突然前からずっと気になっていた田中君に告白された。
何の前触れもなく、いきなりの事だった。

返事はもちろんイエス!

だが、びっくりしたので一旦保留にして後日返事をした。
私は期せずして彼氏持ちのリア充ガールになってしまった。

いつだって幸運は突然に訪れる。

だがそういえばそうだった。
小学生の時プリンを食べた次の日、私はお腹を壊して学校を休んだ。
中学生の時私は遠出しているのをすっかり忘れ、気がついた頃には途中で
家に帰る電車がなくなった。駅で一晩過ごし、朝方家に帰った時には母親に
「女子にあるまじき行為」と散々叱られた。


そう、幸運にはいつも、不幸がついて回るのだ-

つづく

第3回けったラジオ! 本番

けったラジオ!
08 /07 2010
放送URL:http://std1.ladio.net:8000/ketta1.m3u

掲示板:http://jbbs.livedoor.jp/internet/5614/

です。よろしく!

(終了しました。)

第3回けったラジオ! 演目

けったラジオ!
08 /02 2010
第3回けったラジオ!~アツはナツいなう~

タイムスケジュール

8月7日(土)

19時45分テスト放送開始
20時本番開始
以下けったが最近のサブカルについて語りまくる(予定)

21時休憩
21時5分再開

21時15分ごろ 稲川淳二を越えた!!夏だ!納涼怪談話

「けったの本当にあった怖い話」

21時45分ごろ お便りコーナー「けったtoけった」
けったさんの脳内からのお手紙をけったさんが読みます。
お便りいらずの便利なお便りコーナーです。

22時休憩
22時5分再開
22時10分ごろ 恒例!「イントロ&歌当てクイズ」
けったボイスでのイントロ&歌当てクイズです。
今回も難易度低め(予定)です。

以下掲示板の人たちと遊ぶコーナー

22時半エンディング

です。よろしくお願いします!

けった

月曜日の夜、スカートを直した